【第14回文化庁メディア芸術祭】作家トーク:アート部門審査委員会推薦作品『sound / tracks』Peter KNEES

Artist Talk / Jury Recommended Work "sound / tracks" in Art Division
日時:2月2日(水)12:30-13:15(国立新美術館2F企画展示室2E ソーシャル・メディア・ラウンジ)
出演:Peter KNEES(オーストリア)

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車窓からの風景をもとに音楽を自動生成するソフト『sound/tracks』(第14回文化庁メディア芸術祭アート部門審査員推薦作品)の作者のおひとり、Peter KNEES氏のプレゼンテーションが行われました。KNEES氏はオーストリアのJohannes Kepler大学で、現実世界の風景や現象などを情報化しコンピュータで解析する研究を中心に行っています。

『sound / tracks』は、列車から見える移り行く風景をビデオカメラでパソコンに取り込み、その情報をほぼリアルタイムで音楽に変換し再生するプログラムです。

20110208B.jpg © Department of Computational Perception, Johannes Kepler University Linz, Austria
アート部門推薦作品『sound / tracks』

カメラから取り込んだ映像は中央部分のみが情報としてソフトに抽出され、色が音階に、明暗が音の大小に変換される仕組み。天気のよい晴れた景色からは明るい曲が、夜間や曇った景色からは静かな曲が生まれやすいため、風景のムードに合わせた音楽が生成されます。

色から音への変換で参考にしたのが、「音を聞くと色が見える」感覚をもっていたとされるロシアの作曲家、Alexander SCRIABIN(アレクサンドル・スクリャービン)。彼は生前、各音階とそこから感じられる色とを対応付けしており、それをもとにKNEES氏も変換法則を制作したそうです。

同じ景色でも天候や時間帯によってもまったく違う音になるため、毎回オリジナルの音楽をつくることができます。列車での移動と同時間ぶんの音楽が生成されることや、それを映像と共に保存しておくことも可能なため、旅の新しい記録方法としてもおもしろいかもしれません。なお今回の展覧会場では、車窓からの映像と共に電子ピアノが設置され、この不思議な音の旅を再現しています。

「みなさんは車窓から見える風景を眺めながら、ポータブルプレイヤーで音楽を聴くことがあると思います。このソフトを使えば景色と関連性のある音楽を聴くことができ、視覚・聴覚がシンクロすることによりさらに充実した移動時間を楽しむことができると考えています」とKNEES氏。

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このほか、『sound / tracks』とは別に行った研究『nepTune』も紹介されました。こちらは既存のポップソングなど楽曲群をその傾向からグループ化およびマッピングすることで、音楽のランドスケープとでも言うべき地形モデルを生成するというこれまたユニークな試みです。こうした音と映像の関係づけから生まれ得る今後の構想の一例として、オーケストラのコンサートで、生演奏に合わせて生成した映像を、リアルタイムで投影するアイディアなども紹介していただけました。

『sound / tracks』はJohannes Kepler大学のウェブサイトからダウンロードできるため、映像をパソコンに取り込む環境があればすぐに使用可能。今後は携帯電話用のアプリケーションも制作予定とのことです。

■第14回文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品
http://plaza.bunka.go.jp/festival/2010/recommend/

■『sound / tracks』
http://www.cp.jku.at/projects/soundtracks/

■『sound / tracks』(Download)
http://www.cp.jku.at/projects/soundtracks/download.html

■第14回 文化庁メディア芸術祭
The 14th Japan Media Arts Festival*
http://plaza.bunka.go.jp/festival/

会 期 : 2011年2月2日(水)〜2月13日(日) 10:00〜18:00
金曜は20:00迄(入場は閉館の30分前)
会 場 : 国立新美術館(東京・六本木)※サテライト会場:東京ミッドタウン
観覧料 : 無料
主 催 : 文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁・国立新美術館・CG-ARTS協会)
お問合せ : CG-ARTS 協会「文化庁メディア芸術祭事務局」フリーダイヤル 0120-454-536
http://plaza.bunka.go.jp/q/

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