世界最大のメディアアートフェスティバル「Ars Electronica Festival」には、毎年世界中からアートや最先端のテクノロジーに関する多彩な作品が集結します。2011年のテーマは「origin-how it all begins」。文化庁メディア芸術祭は、2010年度の優秀作品映像セレクションを連日プログラム上映しました。
数年前よりも大幅に規模が拡大している印象を受けたアルスエレクトロニカ・フェスティバル。リンツ市内各所で展覧会、シンポジウム、ワークショップなど、連日深夜までイベントが開催されました。週末には朝から各展示会場に行列ができるなど、街全体がフェスティバル一色に。来場者数はのべ8万人を超える盛況ぶりを見せました。
今回特に興味深かったのは、U-19のクオリティーの高さ。受賞した弱冠10代のアーティストによる作品のプレゼンテーションやスピーチは、非常によく構成されていました。
日本勢は『particles』(石橋素氏、真鍋大度氏)が優秀賞を受賞したほか、『empathetic heartbeat』(安藤英由樹氏、佐藤雅彦氏、渡邊淳司氏)、『SOUR/MIRROR』(川村真司氏、大野大樹氏、小山智彦氏、清水幹太氏)、『Android Theater』(平田オリザ氏、石黒浩氏)がそれぞれ佳作賞を受賞しました。
フェスティバルを飾るアルスエレクトロニカの受賞式典(GALA)では高橋征資氏の『Bye Bye World』や和田永氏らによる『Open Reel』のパフォーマンス、さらには真鍋大度氏、石橋素氏、比嘉了氏によるオーケストラとのコラボレーションライブなどが行われ、アルスでの日本人の活躍を印象づけていました。
アルスエレクトロニカのフェスティバルディレクター、ゲルフリート シュトッカー氏に、日本人作家による作品の魅力を伺いました。
ゲルフリート シュトッカー氏インタビュー
リンツ大学で開催された筑波大学のキャンパス展示では、アルスエレクトロニカで多くの日本人受賞者を輩出している筑波大学の歩みが紹介され、歴代の受賞作品が展示されました。また、市内中心部のカテドラルを会場として行われた平田オリザ氏演出の『ヒューマンアンドロイド さよなら』の公演は連日満席となり、多くの来場者が開場前に列をなすほどの人気を博していました。
大阪大学の石黒浩教授とのコラボレーションが実現した今回の公演。アルスエレクトロニカというメディアアートフェスティバルでの公演の意味について、演出家の平田オリザ氏に伺いました。
平田オリザ氏インタビュー
「SENSING PLACE/PLACING SENS」と題する特別展示では、今年MITメディアラボの所長に就任した伊藤穰一氏がプレゼンテーションを行いました。
講演後、伊藤譲一氏に日本のメディア芸術の未来について話を伺いました。
伊藤譲一氏インタビュー
■Ars Electronica Festival
開催期間:2011年8月31日(水)~9月6日(火)
会場:オーストリア・リンツ市内/アルスエレクトロニカ・センター、OK OFFENES KULTURHAUSなど

